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子どもの弱視(医学的弱視)

「弱視」は、福祉や教育の場で用いられる改善の可能が極めて低い「社会的弱視(Low Vision)」と、視覚の発達異常で改善の可能性がある「医学的弱視(Amblyopic)」の2つの用語があります。時にこの2つの異なる用語は混乱して用いられています。
小児眼科で用いる弱視の治療等について以下にまとめています。
 

◆ 中村眼科での弱視の治療方針

    • 中村眼科では片眼の弱視の治療は小児期に行うべきと考えています。
      そのため三歳児検診や就学前の眼科検診は意義があると考えていますが 検診後異常があれば眼科を受診されることを強くお勧めます。受診していただかないと 子供が必要な時期に治療を行えませんので眼科医会等による啓蒙活動にも力を注ぐ必要があると考えています。
    • 具体的な治療方針は個々の例で異なってくる場合がありますが 大まかには
      原則として まず子供が眼鏡を掛けるよう指導します。
      程度が強い場合 掛けられるように極端に強くない眼鏡から始めなければいけない場合もありますのでその場合は作り変えのための費用も考えた上での購入を勧めます。
      自分から子供さんが眼鏡を掛けるようになれば(眼鏡が掛けると見えやすくなる場合が多く その場合自然と掛けてくれるようになります。)視力の発達を測りながら 次の段階へいきます。次の段階の治療は約3分の2の患者さんが必要になります。
      この段階ではアイパッチと呼ばれる健眼の遮蔽用品を使用します。片目を隠すだけで一見簡単そうに思えますが 日々の学習と同様に誰でも確実にできるわけではなく 両親の協力 医師 眼科スタッフの励まし 工夫により大きく差がでるところと考えています。その子にあった工夫ができると治療効果に直接繋がりますので やりがいがあるところとも言えます。
      これをどうしてもうまく行えないなら 次の段階として点眼治療で同様の効果が得られるよう 注意しながら目薬を使う場合もあります。
      いずれの段階においても 他の病気でないか 私たち眼科医は診察のとき 視力だけではなく眼底などの目の状態を常にチェックしていく必要があるのは小児眼科を勉強していれば議論の余地もないところでしょう。
      治療の効果が十分出ていても再発することが約4分の1でありますので 時々は受診して診察を受けたほうが良いと考えています。 

 

◆ 弱視の発生機序と分類

    • 医学的弱視は、視力値で定義されるのではなく成長上の重要な期間に受けた形態覚遮断や、両眼の競合による抑制が働いて外側膝状体や視中枢の細胞に変化し片眼、または両眼に生じる視力障害をいいます。
      医学的弱視には斜視弱視、不同視弱視、形態覚遮断弱視、屈折異常弱視の4種類があります。

 

    • 1.乳幼児期の視覚の発達
    •  
      • 大脳皮質の感覚野は、変形しやすい性質があり信号の伝わり方が変化する特殊な神経細胞どうしが接合する部位があり、これを可塑性シナプスといい、生後の限られた短い期間でしか働かない為この期間は、環境の影響を受けやすく脳内の神経回路を作り上げる時期にあたります。
        ヒトの大脳皮質の視覚野の神経回路は、生後3ヶ月から2才頃までが最も視的環境の影響を受けやすくこの時期に片眼を一時的に遮閉すると、適切な光刺激を受けることができない為視力は十分に発達しないということになります。また、両眼の視覚情報があまりにも異なると片方の視覚刺激を抑制する機能が人体にはあるため、抑制がおこった眼では視力の発達が不十分となり弱視となります。この時期を過ぎると視覚の機能が未発達のまま完成している為、神経回路は環境の影響を受けることなく固定して一生変わりません。
    •  
    • 2.弱視の病型
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      • A) 斜視弱視
        • 斜視弱視は、斜視に合併して現れる片眼性の視力障害を指します。斜視になっている眼は黄班部に像が映らなくなり、視力の発達が妨げられます。主に健眼で物を見ている為に斜視になっている眼は弱視となるのです。
           治療法としては、斜視の手術や健眼を隠し弱視の眼を使う遮蔽法(アイパッチ)や眼鏡による矯正です。
      • B) 不同視弱視
        • 不同視弱視は、両眼の大きな屈折度差が原因で、屈折異常の大きな眼に現れる片眼性の視力障害を指します。両眼の視力の差が大きいと左右の映像が違いすぎる為、脳で一つの映像として認識することができません。そのため鮮明な映像だけを認識するようになり視力の弱い眼は使わなくなってしまいます。また、遠視性不同視に起こりやすく遠視度の強い方が弱視眼になるのです。
           治療法として、遠視を矯正するために眼鏡を使用します。また、アイパッチを使用することもあります。
      • C) 形態覚遮断弱視
        • 形態覚遮断弱視は、先天性白内障や先天性の角膜混濁、眼瞼下垂、眼瞼腫瘍などで物が見えないことなどによって起きる片眼・両眼性の弱視を指します。また、乳幼児期に短い期間でも眼帯を付けていると形態覚を完全に遮断する為、弱視を引き起こすことがあります。
          治療法として、先天性白内障、眼瞼下垂などの場合では、弱視を起こすもとになっている病気をなるべく早く治療することが重要となります。
      • D) 屈折異常弱視
        • 屈折異常弱視は、遠視や強い近視、乱視が原因で起こる両眼性の視力障害を指します。遠視や強い近視があると網膜に鮮明な像が映らない為、脳にきちんとした刺激を与えることができず視力が未発達となり弱視になるのです。
          治療法としては、眼鏡による矯正があげられます。

スマホ近視

近年、子どもの近視の増加の原因として、携帯電話、スマートフォン、タブレットなどのデジタルデバイス機器の長時間の使用が挙げられています。
近視は、環境要因や生活環境によって、進行したり抑制したりすることが、様々な調査や研究でわかってきました。
 
1.文科省「平成30年度学校保健統計」の、学校検診の児童生徒の視力検査における、裸眼視力1.0未満の表によると、全体的に1.0未満の裸眼視力の児童が増加傾向となっています。 特に、中高生では全体の半数以上となっています。

 

2.視力低下との相関関係
(児童生徒の健康状態サーベイライス事業報告書による関連調査)
 

    • 小中高の児童生徒の男女共に、携帯電話、スマートフォンの使用時間が長くなるに従って、視力低下者の割合は増加したそうです。

    • 小中高の児童生徒の男女共に、特に女子では、運動時間が週60分未満の人は、視力低下が多い傾向があり、運動習慣が少ないことが視力低下の要因になっていることが推測されます。

    • 教科書とタブレットを読む時の視距離の調査では、タブレットが教科書よりも約7㎝視距離が短かったそうです。
      また、成人におけるスマートフォン使用時の視距離でも、書籍を読んでいる時には約33㎝で、小さいウェブサイトを見ている時は 約19㎝と非常に短い視距離であったそうです。

 
3.近視の進行予防策
 

    • オルソケラトロジー
    • 就寝時に特殊なハードコンタクトレンズを装用し、角膜中央部を平坦化させ、軽度の近視を矯正させる視力矯正方法です。
      オルソケラトロジーの治療を継続することによって、近視の抑制効果が多数論文として報告されています。

当院のオルソケラトロジーについてはこちらです。

 
    • 携帯電話、スマートフォンの長時間の使用を控え、酷使する時間を少なくすることや、視力と生活習慣の関連調査から、 一日に適度な運動をすることも近視抑制に関連しているそうです。
      また、デジタル機器の画面の文字のサイズを大きくすることで、視距離を出来るだけ長くとるよう心がけた方が望ましいです。

眼瞼痙攣

眼瞼痙攣とは、目の周りの筋肉が収縮して、目を勝手に閉じようとピクピクと動き、止りにくくなる病気です。一時的で長く続かないなら疲れなどによることもあります。長い期間続いたり、収縮が強くなり、目が開きにくくなると治療の対象となります。当院では、程度や希望にもよりますが、まず飲み薬を投与して回復しない場合、ボトックス注射の治療も可能です。しかし、多くは飲み薬で改善しています。
院長中村はボトックス使用の研修後ボトックス使用の認定を受けています。

霰粒腫と麦粒腫(めもらい)

霰粒腫とは、俗に言う「めもらい」「ものもらい」の事で、瞼(まぶた)にあるマイボーム腺(涙の脂成分を作る分泌腺)が炎症を起こし脂成分が詰まり肉芽を形成したため腫れたしこりです。
 同様に麦粒腫も「めもらい」 「ものもらい 」の一種であり、マイボーム腺に菌が入って、炎症を起こしふくれ上がったしこりです。
 治療方法は、まず、霰粒腫では消炎剤・麦粒腫では抗生剤や消炎剤の点眼と内服薬で、腫れが残る場合は切除します。あまり炎症がひどくて腫れている時は、麻酔が効きにくく、痛みを伴いますので、目薬で炎症を抑えてから切除することもあります。

睫毛乱生症(さかまつげ)

一般的に「さかまつ毛」といわれ、まつ毛の生え方が揃っておらず眼の内側に向かったまつ毛が、角膜(黒眼)を刺激するため異物感・涙・まぶしさなどを感じます。
 治療としては、まつ毛を抜きますが2週間ぐらいで再び生えてくるので、定期的に抜いていく必要があります。ただし、まつ毛の伸び方は髪の毛と同様個人差があります。

内反症

瞼(まぶた)が内側(眼球側)へ入り込んでいることで、まつ毛が角膜(黒眼)に当たっている状態をいいます。黒目にたくさん傷を作ることがよくあります。乳幼児やご年配の方に多く、他に先天性・外傷・病気の後遺症の方にもみられます。症状としては、角膜に傷を作ることで異物感、まぶしさ、涙、かすみなどを感じます。
 加齢性の場合は、皮膚や目の周りの構築がたるんでくるためと考えられています。
 先天性(乳幼児)の場合は、自然に治ることもありますが、成長とともにまつ毛が硬くなり角膜を傷つけビマン性表層角膜炎を引き起こしますので感染予防や角膜の混濁をさせないように目薬をさして治療をしていきます。ひどくなる場合は、手術を行う場合もあります。

結膜下出血

角膜(黒眼)の横の結膜(白眼)に出来た、小さい黄褐色の少し盛り上がった所(瞼裂斑)が硬くなることによって、何かストレスが加わると、瞼裂斑の弱い血管が出血して、赤くなります。
 また、年齢を追うごとに、白眼の表面の膜(結膜)と、その奥の膜(強膜)の間に隙間ができ動きやすくなり、ストレス・夜更かし・過飲酒などによって、その間にある血管に負担がかかる事で、過度に引っ張られ、出血します。年齢を追うごとに、血管が硬くなることも要因の1つです。
 痛みやかゆみ、視力低下などは、ほとんど感じませんが、出血時一時的に、チカッとした痛みを感じる方もいます。
 血管が切れることによって、角膜(黒眼)への栄養補給がうまくいかず、黒眼がただれることがありますので、痛みや違和感が出てきたら必ず再診して下さい。

結膜弛緩症

 

<特徴>

結膜弛緩症とは、ゆるんで余った結膜(白眼)がしわ状に眼の表面に生じているもので中高年者に多くみられる疾患です。
結膜には適度なゆるみがあり上下左右などの眼球運動に耐えられるようになっています。このゆるみが強くなり過ぎることにより様々な症状を起こす病気が、“結膜弛緩症”です。緩んだ結膜は下まぶたに沿ってでき、程度が強い時はまぶたの上へ乗りあがっていることもあります。
 

<原因>

発症原因は、瞬きなどで眼球の下方白眼が上方に伸び、それが長年積み重なることや慢性の炎症、加齢に伴う結合組織の弾力性の低下により、白眼の組織に余りが出てくるのではないかと考えられています。
 

<症状>

「涙がこぼれること」や「涙がたまりにくい」ことによるドライアイの症状、「めちゃめちゃする」などの眼の不快感が起きることがあります。
黒眼、白眼の眼瞼の間には“涙液メニスカス”と呼ばれる涙の貯涙層があり、涙を貯める、涙を配るなどの機能をもっています。白眼が緩むと涙が貯まりにくくなり、この層がうまくできなくなります。
さらに、緩んだ白眼の上に通常できる場所ではない所に涙液メニスカスができると、眼全体に涙がうまく分配されず涙液の安定性が低下します。その為、結膜弛緩症は時にドライアイを引き起こしたり、ドライアイを悪化させることがあります。
冷たい風などの刺激によって、時々涙がでるといった症状が強くなることもあります。
また、弛緩した白眼がよく動くことから、白眼の毛細血管が引っ張られて、結膜下出血の発症原因の一つにもなります。
 

<治療>

結膜弛緩症の治療には、点眼治療と外科的手術があります。
まずは手術ではなく点眼治療を行います。点眼は、結膜弛緩症によって生じた涙液の安定性の回復と眼表面の炎症の軽減、緩みの進行の防止が目的となります。これらの点眼の後も自覚症状が特に強い場合は、外科的手術を行うこともあります

結膜結石

瞼(まぶた)の裏の、結膜にできた黄白色の塊です。これは、結膜に炎症が起こり、結膜にある細胞からの分泌物が硝子の様に白く固まったものです。通常、結膜の奥の方に入っている間は取り出しません。表面に出てくると、角膜(黒眼)に傷をつけ、コロついたりしますので取り出します。多量にある場合、点眼薬などで結膜炎の治療をし、根気強く治療する必要があります。

細菌(カタル)性結膜炎

通常、涙の中に含まれる成分は細菌、ウイルス、クラミジア、真菌などの病原微生物による感染から眼を守る抵抗力があります。その抵抗力が低下、または病原菌の力が強いと感染防御のバランスが崩れ感染が成立してしまいます。
 症状として、結膜の充血、まぶたの裏の結膜のブツブツ、めやに等があります。細菌(カタル)性結膜炎の主な病原菌としては黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、インフルエンザ菌、緑膿菌、肺炎球菌、腸球菌などがあります。
 治療は、一般に抗生物質の点眼をまず行いますが、改善しなければめやにから細菌を培養しその菌によく効く目薬の点眼、軟膏を使うこともあります。

流行性角結膜炎(はやり目)

流行性角結膜炎はアデノウイルスによっておこるウイルス性結膜炎です。結膜(白眼)の充血、粘っこいめやにや涙目になったり、瞼(まぶた)が腫れることもあります。また、異物感(目がゴロゴロする)や耳の前にあるリンパ節の腫れや痛みなどの症状も見られます。感染して1週間前後で症状が出て2週間前後で極期に達します。
この間、非常に伝染性が強いので、もう片方の目への感染や家族や周りの人にうつさない様に注意する必要があります。もう片方の目に感染した場合、免疫獲得により最初の眼より、充血、腫れなどの症状は軽く出る場合が多いです。眼に触れたらその手をアルコール消毒や石鹸などで洗い、ハンカチやタオルではなくティッシュペーパーなど使い捨てのもので拭き取りすぐ捨てましょう。薬は炎症を抑えたり細菌の混合感染を予防する為の点眼薬を使用します。
発病から日が浅いほど感染の危険が高くなります。流行性結膜炎は法定伝染症で、それと診断されたら、学校はお休みしなければなりません。
医師に診断書を書いてもらい、よくなったら治ったことを確認してから出席しましょう。
社会人の方は、仕事の内容を上司などに相談の上検討しましょう。

アレルギー性結膜炎

眼の結膜に付着した花粉、ダニ、ハウスダスト、ペットの毛などによって引き起こされるアレルギー性疾患で、眼のかゆみ、充血、めやに、流涙などの症状を引き起こします。
アレルギー反応を誘発する原因となる物質は、一年を通して起こる通年性(ダニ、ハウスダスト等)、ある季節にだけ起こる季節性(花粉等)があります。また最近はコンタクトレンズを装用する人が増え、レンズについた汚れやケア用品が原因で、アレルギー性結膜炎を起こす人も増えています。
治療法としては主に抗アレルギー作用をもつ目薬を用いた治療が行われます。また、かゆみなどの症状が強い場合は、炎症を抑えるステロイドの目薬が合わせて使われます。点眼薬で効果が不十分な場合は内服薬を併用する場合もあります。通年型が重篤化する場合もありますので、症状がおさまったからといって自己判断で薬をやめたりせず、医師の指示に従いましょう。
原因を減らす方法として、花粉の時期にはマスクの着用や外出後に衣服に付いた花粉を落とすなどの工夫をすることが重要です。またハウスダストやダニの対策として部屋や寝具の清潔、換気に心がけることが効果的です。動物に対するアレルギーがある方は、動物を室内で飼うことは避けたほうがよいでしょう。

春季カタル

アレルギー性結膜炎の重症型で、10歳から20歳ぐらいの子どもと青年、特に男児に多いのが一つの特徴で、湿疹や喘息、ダニアレルギー、季節性アレルギー、アトピー性皮膚炎を同時に持つ人が多くみられます。症状として眼のかゆみ、ネバネバしためやにの他に、角膜障害を伴うことが多く、主に上まぶたの裏側に石の様なできものが広範囲に多数密集してでき、角膜(黒眼)の表面に小さな傷を作ります。瞬きをするとこの傷をこすり、コロコロした異物感、痛みがあり、涙が出たり光を眩しく感じます。炎症がひどい場合角膜が一部白く濁ることがあり、濁りが治った後にも視力低下が残る場合もあります。治療法は、アレルギー性結膜炎と基本的には同じで、抗アレルギーの目薬や、ステロイド薬の点眼の他に眼瞼の瞼板の上への注射や免疫抑制剤の点眼を行うこともあります。

ビマン性表層角膜炎

さかまつ毛や涙の不足、また涙の成分バランスが崩れることで、角膜(黒眼)にすり傷の様な細かい点状の傷がたくさんできる状態で、冬場の肌荒れ、赤ぎれの様なものです。異物感やまぶしさを感じたりしますが、傷の状態がひどければ角膜の濁りを生じ視力低下をきたすことがあります。
治療としては眼に潤いを与え、荒れた角膜を修復する目薬や炎症止めの目薬を点眼します。

角膜びらん

角膜(黒眼)に傷が付き、角膜の表面(角膜上皮)がはがれた状態です。痛み、異物感、流涙、まぶしさなどを感じます。
 角膜の修復を促す目薬と、感染予防のため、抗菌剤や抗生物質の目薬を点眼します。完全に修復できていない場合、再発しやすく、まばたき等で再び角膜上皮がはがれやすくなる「再発性上皮びらん」に移行することもあります。

角膜潰瘍

角膜(黒眼)の傷に細菌やカビ、ウイルス等が付着し感染して起こります。コンタクトレンズの連続装用、角膜異物などによって起こりやすく、重症化しやすくあります。激しい痛みを生じたり、角膜が白く濁り視力の低下や、外見上の問題も出てきますので頻回の診察が必要です。
治療は、原因と程度により異なりますので、原因(ウイルス、細菌、カビ)の検索が重要です。

水疱性角膜症

 
 
角膜という組織は水を78%含む組織で通常では約0.5mmの厚さに維持されています。水疱性角膜症は、角膜に多量の水が溜まる病気で厚さが著しく増した状態をいいます。角膜に水が溜まり厚くなるとスリガラス状に濁り非常に見えにくくなります。また、水ぶくれの為に角膜表面を覆う角膜上皮がめくれて脱落しやすくなるので眼が痛くなることがしばしばあります。
角膜は、表面側から上皮、実質、内皮の三層に分けられます。
上皮は角膜の最も外側にあたり皮膚をもたない角膜を守り、外気から直接酸素を取り入れ血液が通っていない角膜の細胞に供給しています。一方、角膜の一番内側は角膜内皮で上皮と内皮の間にある角膜実質から水を能動的に前房側へ汲み出すポンプ機能と房水から実質への水の動きをコントロールするバリア機能とを有しています。
角膜実質は、内皮を介して水分や栄養の供給を受けていますが、角膜内皮細胞の働きが低下すると角膜実質が水分過剰になり角膜がむくんで白く濁り、角膜上皮と角膜実質の間に水が溜まり水疱性角膜症となります。
角膜内皮細胞は増殖しない細胞で正常な方の細胞の数は2500~3000/mm2あります。外傷などで角膜内皮細胞が障害を受けると細胞の数は減少してしまいます。さらに減少し細胞の数が500/mm2以下になるとバリア機能とポンプ機能は著しく低下して角膜内に水が溜まってしまう状態になり視力が著しく低下してしまいます。
水疱性角膜症の直接の原因は角膜内皮細胞が減少することですが、外傷や前房内の炎症が原因で起こることもあります。白内障手術やレーザー処置の際に角膜内皮細胞が弱い場合大きな障害を生じることがあります。また、遺伝性の角膜内皮の病気で年齢とともに自然に角膜内皮細胞が減少して水疱性角膜症になることもあります。
水疱性角膜症の治療方法は、角膜内皮は増殖しない細胞のため角膜移植によって角膜内皮細胞を補うことです。角膜移植には、角膜内皮を入れ替える角膜内皮移植術と角膜全層を入れ替える全層角膜移植術があります。手術までの他の治療方法として、眼の痛みに対して治療用のソフトコンタクトレンズを使用したり、水を角膜表面から強制的にぬくために高張食塩水の眼軟膏や点眼薬を使用することがあります。

ドライアイ

涙は3層の成分で出来ており、成分バランスが崩れたり、涙の量自体の減少により、角膜(黒眼)の表面(角膜上皮)の細胞が乾燥し、はがれて欠損している状態です。
症状としては、痛み、異物感、充血、そして、眩しい感じなどがあります。
治療方法としては、涙の量を増やすことは出来ないので、涙と同じ成分の目薬で涙を補ったり、眼に潤いを与え傷を修復する成分の目薬を点眼します。
目薬の効果が少ない場合、涙液の排泄を抑えて涙液を眼表面にためる為に涙の流出口(涙点)に栓(プラグ)をする方法(涙点プラグ挿入術)もあります。

翼状片(腫瘍)

通常鼻側の結膜(白眼)から角膜(黒眼)に膜状の物が侵入してくる病気です。瞳孔にかかると視力障害や乱視が強くなることがあります。小さいうちは炎症や増殖を抑える目薬を用い、ある程度の大きさになったら切除する手術を行います。
あまり大きくなり膜が瞳孔にかかって視力が低下してからでは瞳孔の前に傷が残ったり、不正乱視を生じて視力の回復が困難となるので、そうなる前に手術をした方がいいでしょう。ただ、翼状片は再発することがあります。
再発防止や進行を抑えるためにも目薬は点眼してください。

白内障

白内障とは、水晶体が濁った状態のことをいいます。透明な水晶体が濁ると光の量が減少し、網膜の像が不均一になり、散乱された光も妨害してかすんで見えるようになります。

原因

    • 加齢変化によるものが大部分を占めます。他に糖尿病、アトピー性皮膚炎などの全身病や緑内障などの他の眼疾患、まれに放射線、薬の副作用で、起こることもあります。(白内障手術につきましての詳細はこちらへ)

飛蚊症

明るい所や白い壁、青空などを見つめた時、眼の前に虫や糸くずなどの浮遊物が飛んでいるように見える症状を飛蚊症といいます。
眼球内の中央部には、硝子体と呼ばれるゲル状の透明な物質がつまっています。加齢変化や近視の方はゲル状である硝子体が液化し、その一部が凝縮してひも状の混濁を作るようになります。この混濁の影が眼球の動きとともに揺れ動き、虫や糸くずなどの浮遊物が飛んでいるように見える飛蚊症として自覚されます。重要な病気の合併がない場合は、多少うっとおしいと感じますが、症状が進まない限り、よほど気にならなければ大きな問題はありません。
しかし、飛蚊症は重篤な病気の症状や前兆の場合もあり、網膜と硝子体がうまく離れず、硝子体が引っ張った時に網膜に孔が開く網膜裂孔、その孔から網膜の下に水が回り込む網膜剥離などの合併の可能性もあります。
この他に、糖尿病、高血圧、外傷などにより眼の中で出血が起こる硝子体出血、眼に炎症があるため硝子体混濁が起こる眼内炎症の症状であることもあります。
このような病気の症状である場合、早期診断・早期治療を必要とすることがあります。飛蚊症の症状に気がついたら、その原因が加齢変化によるものか病的なものなのか自分で判断せずに、できるだけ早く専門医の診察を受けることが大切です。
また、診察で重大な病気がなかった場合でも、その後見える浮遊物の数が増えたり、形が大きく変わったり、視力が落ちるようであれば、早急に再診して下さい。
 

光視症

眼内に光が入ってこない時にも光を感じる状態をいいます。「稲妻が走る 」「火花が散る」などと表現し、原因の大部分は硝子体の変性、網膜の刺激によるものです。
 例えば、後部硝子体剥離の場合、眼底と硝子体との間にゆ着があると、硝子体が網膜を引っ張り、引っ張られた網膜が刺激を受けると、光が走るように見えます。

糖尿病性網膜症

糖尿病によって、眼の奥にある網膜の血管がもろく弱くなる病気です。そのもろくなったところから小さな出血が起きたり、血液がたまって瘤(こぶ)ができたり、それが破れて出血したりします。この病気は、じわじわと進行する病気です。

1.単純性網膜症(SDR)

    • もろくなった毛細血管からにじみ出た血液成分が網膜にしみついて白い斑点硬性(白斑)を作ったり、ところどころで小さな出血が起きたりします。黄斑部(物を見る中心)が障害されていなければ視力や視野の異常はないので自覚症状はほとんどありません。しかし、出血に気づかず放置するとさらに進行します。

2.前増殖網膜症(PPDR)

    • 硬性白斑や、出血がさらに増え、神経線維に浮腫が起こり(軟性白斑)毛細血管も部分的に詰まったりします。しかし、黄斑部に出血などがなければ自覚症状は少ないです。

 

3.増殖網膜症(PDR)

    • 網膜の酸素不足を補おうとして、細い血管が新しくできてきます。これはその場しのぎの血管なので、もろく破れやすい状態にあります。もし出血を起こすと、眼に入ってきた光がさえぎられるので視野がぼやけたり、飛び物が見えたりして、異常に気づきます。増殖膜は網膜を覆い、索引して網膜を引き剥がし、重症で治療困難な網膜剥離を起こします。

糖尿病性網膜症と血糖

血液中のブドウ糖(血糖)の量を示します。血糖値が空腹時126mg/dl以上か食後(ブドウ糖負荷試験2時間後)200mg/dl以上を「糖尿病型」とし、2回の検査で糖尿病型になると、糖尿病と診断されます。空腹時110mg/dl以上か食後140mg/dl以上は「境界型」(予備群)と位置づけされています。
インスリンとは、血液中のブドウ糖(血糖)を細胞内にエネルギーとして取り込む為のホルモンのことで、血糖値を上昇しすぎない様に調節する役割をもちます。 
血糖値が高くても、体の中で自覚症状はほとんどなく、放置しておくと、様々な合併症が出てきてじわじわと悪化します。眼の中で糖尿病の影響を1番受けるのが 「網膜 」です。
網膜には光を感じる細胞がたくさん集まっており、それだけ血管が豊富なところです。糖尿病の罹患期間が長期になると、この網膜に障害が起こります。(糖尿病性網膜症)
この 「網膜症 」を予防し、進行防止する為に血糖値やグリコヘモグロビン値(HbA1c:過去3ヶ月間の血糖値を平均し反映)をコントロールする事が必要となります。HbA1c値に関しては、7.0%以上の人は網膜症が進行する割合が高いと言われています。また、血糖をコントロールするにあたり、高い血糖を急激に下げたり日によって大きく変動すると、急激に視力障害を生じることもありますので、内科の医師としっかり相談しながらコントロールしていくことが重要となります。
最後に、糖尿病による「網膜症」の初期変化を知る為には専門医による眼底検査が必要となります。「網膜症」の早期発見及び、適切な治療を受けるためにも糖尿病の方は自覚症状がなくても定期的に眼科を受診しましょう。  

網膜色素変性症

眼底の網膜が変性する病気です。一般的にとり眼と言われ、夜や暗所で特に見えづらくなるほか、視野の周辺が狭くなります。
初めは視野の周辺が狭くなってだんだん中心部へ進行します。遺伝が関係していると考えられていて、確実な治療法は今のところありません。しかし、白内障などを併発することもありますから合併症に対する診察や、視野検査も定期的に受けて下さい。

緑内障

眼圧が上がったり、視神経の血流が障害されることにより、眼球の奥にある視神経が障害を受ける病気です。眼の成人病と呼ばれ、多くの場合初期のうちは特にこれといった症状がなく、たとえあったとしても眼が疲れやすい、眼が重い、肩がこるなどの漠然としたものがほとんどです。
実際には両眼で見たり、眼を動かしたりする為に、本人も気づかないうちに悪化させてしまうことが多く、80%が未治療であると報告されています。緑内障にはいくつかの種類があり、人によって治療方法が違います。大切なことは医師の指示を守り、適切な治療を受けて下さい。視力低下、視野狭搾が出てきますので、眼圧や視力、視野検査などが大切です。
緑内障は、眼の中の水(房水)の出口(隅角)の状態により開放隅角緑内障と、閉塞隅角緑内障とに分類されます。
 

(原発性開放隅角緑内障)

    • 隅角という部分の流出機能が悪いために起こり、慢性化し、自覚症状もほとんどなく進行もゆっくりです。大幅に眼圧が上昇することもなく悪化して初めて気がつく人も少なくありません。
       また、眼圧が正常値でも眼底検査で視神経乳頭の陥凹が見られたり、視野検査にて視野狭窄や欠損が認められれば正常眼圧緑内障とされます。緑内障の半数以上が正常眼圧緑内障であり、欧米に比べ日本人に多いことが報告されています。

 

(原発性閉塞隅角緑内障)

    • 虹彩が前房に突き出し隅角が狭くなり、房水の流れが滞ることによって起こり、排出口を塞いでしまうと発作が起こります。発作が起こると、急に頭や眼の痛み、吐き気、急激な視力低下などが起こります。この時、内科や脳神経外科などで診察してもらう人も少なくありません。
       隅角が狭くても、ゆっくりと進行していく慢性的なタイプは自覚症状としては開放隅角型と変わりありません。

甲状腺の病気に伴う眼症状

甲状腺の病気になるとまぶたが腫れたり、眼が大きくなったりすることがあります。これを甲状腺眼症といいます。
甲状腺に関連した自己免疫力が眼窩内の脂肪組織や眼筋内に存在し、それが標的となってリンパ球が浸潤し炎症が起こる病気です。
甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体による自己免疫異常に伴い、甲状腺だけでなく眼窩にも免疫を介した炎症性病変が起こります。甲状腺眼症は以前、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)が原因とされていましたが、甲状腺ホルモンが正常または低下していても甲状腺眼症になっている場合もあり、甲状腺機能亢進症の場合だけでなく正常でも低下でも起こると考えられています。
※バセドウ病の男女比は1:5で女性の約500人に1人がバセドウ病といわれており、年齢層は20~30歳代に多く見られます。
 

症状

    • 初期・・・・・・・・・・・・・・・・眼瞼腫脹、眼瞼発赤、眼窩部痛、結膜充血など眼窩部における炎症性浮腫などです。
    • 外眼筋に炎症が起こると・・・・・・・外眼筋に肥厚が生じ筋肉の動きが制限され、複視(二重に見える)の症状が出ます。また、脂肪に炎症が起こると脂肪の体積が増え(浮腫)、眼球突出や眼瞼腫脹などの症状が出ます。
    • 炎症が眼窩内で起こると・・・・・・・組織中の線維芽細胞が活動を始め、産物としてグリコサミノグリカンというムコ多糖類が筋肉や脂肪中に蓄積されます。すなわち出た眼は簡単には引っ込みづらく肥大した筋肉は元通りになりにくくなります。

 

治療

    • 甲状腺眼症を増悪させる3大因子は、1.ストレス 2.寝不足 3.喫煙です。
      喫煙が眼の病気を悪化させない様、禁煙することが大切です。
      甲状腺の活動のし過ぎ、または不活発により眼の状態が悪化する傾向があるため、甲状腺の機能が出来るだけ正常に保たれているかどうか定期的に検査を受けなければなりません。
      また、ステロイド剤の内服をしたり、複視やまぶたの腫れにはその部位にステロイド剤を注射する場合もあります。ステロイド治療の効果としてはまぶたの発赤や腫脹の軽減、眼窩部痛の消失や、外筋の炎症軽減による眼球運動の改善などです。
      その他の治療法としては放射線治療があります。眼球突出が著しい場合、眼球の奥の脂肪組織に放射線をかけると眼球突出が軽減します。
      上下斜視がひどい場合には、斜視手術などの外科的治療が行われることがあります。

加齢黄斑変性症 抗VEGF薬「ルセンティス」「アイリーア」による治療

加齢黄斑変性症とは、 眼の奥にある網膜の中心である黄斑が障害される病気です。黄斑は、視力をつかさどる重要な細胞が集中している中心部で、物の形、大きさ、色、 奥行きなど光の情報を識別しています。初期には、その黄斑が加齢とともに働きが悪くなり次第に視力が低下する病気です。
進行につれ脈絡膜から新生血管と呼ばれる異常な血管が生え、その血管から出血をしたり、血液中の成分が漏れ出し、黄斑が腫れ、 物を見る細胞の機能が障害され視力が急速に低下していきます。
欧米諸国で多い病気でしたが、近年急激な高齢者人口の増加や生活習慣の欧米化などに伴い日本でも患者数が増加しています。 男性の方が多く、喫煙者に多いことが知られています。
自覚症状として網膜の中心部である黄斑が障害されるので、物を見ようとする視野の真ん中がぼやけ、 歪んで見えたり、暗く見えたりします。 
加齢黄斑変性症の治療の一つに抗VEGF薬「ルセンティス」「アイリーア」による治療法があります。
 
 
 
ルセンティスは、月に一回白眼の部分から硝子体に注射します。これを当初三カ月間繰り返します。 その後は、診察や検査で状態を見ながら必要に応じて注射します。注射の前後は注射部位への感染を予防するために抗菌剤を点眼していただきます。
 
加齢黄斑変性症は、現在のところ完全に治すことは困難ですが、 治療法の発展により視力を改善・維持することができるようになってきております。 患者さんそれぞれの病状に合わせて適切な治療法を選択しております。 また、少しでも進行を遅らせるために専用のサプリメントの摂取や喫煙中の方は禁煙することをおすすめします。
 

硝子体黄斑牽引症候群

硝子体黄斑牽引症候群とは、眼の奥の黄斑部(物を見る為の中心)に、増殖性の細胞によって線維性の膜が形成され、牽引されることをいいます。

 

原因

    • 眼球の内部は、硝子体という透明なゼリー状の物質で満たされていますが、この硝子体は、年齢を重ねると共にゼリー状から液状に変化し、次第に収縮して網膜から離れていきます。(後部硝子体剥離)
       硝子体と網膜の癒着が強いとうまく離れないで、後部硝子体膜が残り網膜に張り付いてしまいます。この残った後部硝子体膜に細胞が増殖して、網膜前に線維性の薄い膜が作られます。これを網膜前膜といいます。
       その線維性の膜と増殖性の細胞に牽引力が加わり、黄斑円孔や網膜裂孔、網膜剥離などの病気を引き起こす原因となります。

 

症状

    • 感度低下、変視症(歪んで見える)、視力低下

治療

    • 硝子体皮膜と網膜の癒着が外れれば自然治癒することもありますが、強い癒着部分には網膜が菲薄化するような変性を伴っていることが多く、網膜裂孔の原因となることがあります。
      牽引が進み黄斑浮腫などを生じた場合は、手術による治療を検討することになります。

黄斑円孔

黄斑円孔とは、加齢現象によって眼の奥の硝子体の膜が引っ張られ、それにより網膜の中心部の黄斑(物を見る為の中心)に孔が開いてしまう病気です。

原因

    • 眼球の内部は、硝子体という透明なゼリー状の物質で満たされていますが、この硝子体は年齢を重ねると共にゼリー状から液状に変化し、次第に収縮して網膜から離れていきます(後部硝子体剥離)。
      硝子体と網膜の癒着が強いと、網膜が牽引され、それと同時に網膜に嚢胞ができ、さらに牽引が進行すると、嚢胞の表面に亀裂が生じ網膜内層が蓋のように分離して浮き上がり網膜に孔が開いてしまいます。これを黄斑円孔といいます。

 

症状

    • 変視症(歪んで見える)、視力低下

 

治療

    • 硝子体手術で網膜を牽引している硝子体と網膜の最表皮の極く薄い膜を切除したり、反転させて孔を覆った後、硝子体腔内へのガス注入を行います。
      ガス注入により網膜が伸ばされ、網膜の形状が回復し、孔が塞がります。

網膜前膜

網膜前膜とは、眼底の黄斑部(物を見る為の中心)に薄い膜が張ることにより、物が歪んで見えたり視力が低下する病気です。
 

 

原因

    • 眼球の内部は、硝子体という透明なゼリー状の物質で満たされていますが、この硝子体は年齢を重ねると共にゼリー状から液状に変化し、次第に収縮して網膜から離れていきます(後部硝子体剥離)。
      硝子体と網膜の癒着が強いと、うまく離れないで硝子体が残り網膜に張り付いてしまいます。この残った硝子体が変化し、細胞が増殖して網膜前に線維性の薄い膜が作られます。これを網膜前膜といいます。

 

症状

    • 変視症(歪んで見える)、視力低下

 

治療

    • 急に悪化するような病気ではありませんが、OCT検査で網膜が引っ張られて浮腫が起こり、はっきりした視力の低下や強い歪みがある場合は硝子体手術で治療することをお勧めします。
      回復の度合いは様々で、歪みは軽くなりますが、完全になくなるわけではありません。視力がかなり低下してからでは、手術後も十分な視力改善を得られないことがありますので、定期的に眼科受診をして視力・OCT検査を行うことが大切です。
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